日曜日は足立区生物園の昆虫飼育ボラでした(前回の様子)。今回のテーマは「タガメ」。カメムシの仲間で、針状の口を獲物に突き刺し、消化液を送り込んで、溶けた肉を吸うそうです。このため、手を刺されるとかなり痛いとのこと。どれくらい痛いのか、試す勇気はありませんでした。(^^;
以前見た1令幼虫は、黄色と黒の縞模様だったのですが、
(2014年6月8日に撮影)
2令幼虫は緑っぽい色をしていました。保護色なのでしょうか。
こちらは黄色いタイプ?と思ったら、共食いで死んでしまった子の亡骸でした。消化液で体内を溶かされるため、外傷が目立たないのだそうです。
エサの魚を与えると、強力な前肢で捕まえて口針を刺していました。下の写真、細長い口の先に細い針があるらしのですが、よく見えず・・・(こちらの参考ページに詳しく載っています)。
お尻の「呼吸管」を水面から出して酸素を取り入れています。この呼吸管が魚の脂などで汚れると、呼吸できなくなってしまうため、エサをやった後は必ず、水換えをする必要があるとのこと。特に幼虫は水質の変化に弱いらしく、今回もカルキ抜き後の水を使いました。タフそうな体をしているのに、とても繊細なのですね。ただし、水温はそんなにシビアにコントロールしなくてもいいらしいです。
こちらの幼虫は、自分の体よりも大きな獲物に吸い付いています。普通、カマキリなどは自分の体よりも小さな獲物を狙うそうですが、タガメは貪欲みたいですね。
タガメを手で持ってみました。刺されると痛いと聞いていたので、みんなおっかなびっくり触っていました。私の場合、タガメに触ったのはたぶん今回が初めて。(^^; 結構、力強い感じでした。
この顔を「かわいい」という方もいらっしゃいましたが・・・。
なお、オス・メスの違いは、体の大きさで分かるそうです。メスの方が体が大きいです。
卵は水辺に刺さった棒の途中など、水の上に産み、オスが卵に覆いかぶさって守ります(参考ページ)。卵が乾くと、オスは水の中に入って濡れた体で戻り、卵に水分を与えるのだとか。
孵化するまで約10日。ところが、メスはそれよりも早く次の卵を産みたくなってしまうので、以前産み付けた卵を壊してしまうのだそうです(卵塊破壊、らんかいはかい)。それを避けるため、飼育する際はオスと卵からメスを引き離すそうです。
孵化した幼虫は、棒から水の中に落ちていきます(参考ページ)。生まれて約60日で成虫になり、2~3年生きるものもいるそうです。
幼虫には翅がありませんが、成虫には翅があるため飛ぶことができます。冬になると、山の落ち葉の下などに移動して越冬するのだそうです(飼育環境ではどうするのだろう?)。
◇ ◇ ◇
おまけ:
私は新潟のど田舎で育ちましたので、たぶん身近にタガメがいたのだと思います。小学校の低学年?の時、近所のKTくんが「ガタメだ!ガタメだ!」と騒いでいましたので、タガメだろ!と心の中でツッコミを入れつつ、見せてもらったことがありました。ぎょっとするほど大きかったのを覚えています。そのころ、すでに自然環境の悪化が進んでいましたので、タガメは珍しかったのではないかと思います。今、実家の近くにタガメなんているのでしょうか?
ところで、KTくん、よく手を刺されなかったなあ・・・。(^^;
(追記)
ネットで調べてみると、新潟県ではタガメは1979年6月に絶滅したと書かれています(参考ページ)。上の話は1980年前後のことと思いますので、タガメではなかった(もしくは、買ってきたものだった)可能性が高いですね。大きなゲンゴロウを見てタガメと勘違いしたのでしょうか? ゲンゴロウはタガメよりも水質の悪化に強いとのこと。とにかく、大きくてびっくりしたのを覚えていますが、肝心の姿形はモヤモヤしていて、自信がありません・・・。(^^;
また、別件ですが、小学校の頃(1980~1985年頃)、田んぼのトノサマガエルがパッタリといなくなったことがありました。田んぼの用水路が土からコンクリートに変わると、あっという間にいなくなりました。あれ以来、田んぼに行くのが実につまらなくなってしまったのを覚えています。
たまたま、下記のような動画を見つけました。この状況に近かったのだと思います。
姿消すトノサマガエル ‐新潟市‐ NHKニュースおはよう日本 2013年10月5日 放送
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?did=D0013772561_00000
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