冷蔵庫でスズムシの孵化を遅らせる

2021年7月4日

昆虫

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「冷蔵庫」を使ってスズムシの孵化を遅らせる方法を試してみました。これは足立区生物園の講座で教えてもらった方法です(関連記事)。

10月くらいに採取したスズムシの卵を玄関や車庫に放置しておくと、たいてい5月のゴールデンウイークくらいから孵化が始まります。ざっくり25℃以上で孵化するようです。この場合、8月くらいには成虫になってギンギンに鳴いてしまうので、時期的にやや早い印象です。そこで、卵を冷蔵庫に1カ月ほど入れて、孵化を遅らせてみました。


(無事に孵化した赤ちゃんスズムシ。ありんこサイズです)

◇     ◇     ◇

20年10月:採卵

だいたい10月くらいには成虫が寿命を迎えます。でも、産卵床には卵がぎっしりと産み付けられていますので、ここから本格的な飼育が始まります。(^^)

産卵床には湿った川砂や赤玉土を使っています(どちらでも大差なし…)。湿った状態の産卵床にフタをして玄関に放置します。

ここで重要なことは2つ。(1)産卵から2カ月は低温や乾燥を避ける。これは卵を成熟させるためです。(2)卵には真冬の寒さを経験させる。これは卵を休眠状態にさせるためです。

でも、早い話が玄関に放置すれば、(1)(2)の条件を満たしてくれるわけで、特別なことは何もありません。

21年5月4日:冷蔵庫に入れる

ゴールデンウイークに玄関を片付けていたら、スズムシの産卵床を発見。完全に忘れてました。(^^; ここで本当に忘れるとアウトですので、とにかくゴールデンウイーク前に(できれば4月くらいに)スズムシの卵のことを思い出す必要があります。ある意味、ここが最大の難関かと思います。

↓中身を確認。ちょっと乾燥気味ですが、意外とフツーな感じでした。

横から見ると、卵がびっしり並んでいます。

こちらは赤玉土。適度に隙間があって良さげな感じです。

いざ、冷蔵庫へ。ここが第2の難関で、家族から猛反発を食らう可能性がありますが、うちは大丈夫。ビニール袋に入れて、こっそり冷蔵庫の奥の目立たないところに入れておいたら、誰も気づきませんでした。(^^; 温度は2~3℃です。

21年6月7日:冷蔵庫から出す

卵を冷蔵庫に入れてから約1カ月が経過しましたので、室温環境に戻しました。産卵床が乾燥していましたので、ここで初めて注水して適度に湿らせました。

21年6月27日:孵化が始まる

室温(25℃前後)で3週間ほどで孵化が始まりました。孵化はしばらく続きますので、毎日産卵床を確認して、赤ちゃんスズムシを飼育ケースに移します。

その際、産卵床にフーッと息を吹きかけたり、カメラ用のブロワーで風を当てたりすると、赤ちゃんがうまく吹き飛んで、飼育ケースにパラパラと落ちてくれます。

数は数えていませんが、たぶん何百匹もいると思います(多すぎ…)。エサはかつお節や川魚の餌など。水分補給用に野菜も与えています。霧吹きはしないほうがいいです。赤ちゃんが水滴に取り込まれます。ケージ内に湿度を与えたい場合は、どこか適当な場所に注水するのがおすすめ。私はプラケースの隅っこに湿らせたティッシュを置いて湿度を保っています。元気に育ってくれると嬉しいな~。(^^)


(生まれたばかりの赤ちゃんは白っぽく、しばらくすると黒くなります)


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